ことわざ・慣用句からビジネスに役立つ「何か」を考えるシリーズの今回のテーマは「油を売る」です。
意味は「仕事の最中に人目を盗んで怠けること」です。
語源としては、「江戸時代、髪の油を売る商人が女性客を相手に世間話をしながら商いをしていたことから」だそうです。
個人的には、世間話をしながら販売できるなんて素晴らしいと思います。
そんな理想を「サボり」のことわざにするなんて、間違っているのではないかとも思ってしまいますが。
さて、この「油を売る」ですが、
ガソリンスタンドの職員の方でなくても、ビジネスパーソンなら誰でもおこなった経験があると思います。
不思議なことに、他人が油を売っていると、つい違和感を覚える反面、自分がするとなると限りなく全否定と自己弁護に走るという珍しいフレーズのようです。
それほど「サボる」「怠ける」というのはビジネスパーソンにとって敏感な言葉であり「禁断の果実」ではないでしょうか。
ただ、「サボる」や「怠ける」ことを、厳しいビジネスの世界でのオアシス的なものであり、良いパフォーマンスをするための「小休止」「息抜き」と捉えてもらえるようになれば、周囲も納得してくれるのではないかと思います。(おそらく無理かもしれませんが…)
ちなみに、ビジネスの世界では「油を売る」のように、商品・サービス以外にもいろんなものを売っております。
たとえば、
●『自分を売る』
自分という者を知ってもらうと円滑に人間関係を築きやすくなり、社内外に味方をつけることができます。ただ売り込みすぎると引かれる可能性がありますので注意しましょう。
●『喧嘩を売る』
会社の命令として、どうしても取引をすすめなければならない事情があると、ライバル社との「ダンピング合戦」で泥沼の戦いにより損害を被ってしまう、巻き込まれた全員が無傷ではいられないので極力参加はしたくないでしょう。
●『人を売る』
つい保身に走ってしまい、まるで特売日かのように部下や後輩を売って犠牲になる。何も考えずに罪悪感のないタチの悪い人が多いので注意が必要です。
こういう「エブリデイ・ロープライス」のような「人身売買」はやめましょう。
昔は、なりふり構わず働くことが美徳とされてきました。
今もそういう側面があるのかもしれませんが
油を売る行為の一つといわれる
「昼寝」が仕事の効率をアップさせる、という科学的な報告もあります。
となると、昼寝はサボりではなく、スポーツ選手のパフォーマンス向上のための「積極的休養」と同じではないでしょうか。
現に、一定時間の昼寝を取り入れている企業もあると聞きます。
これからは
何かの密売のように、今まで隠れてこそこそおこなっていたのが、仕事でのハイパフォーマンスのための「積極的油売り」と堂々と宣言できる時代がやって来るのかもしれません。
そして、経営者も
社員が「油を売ることでどのような影響が出るのか」や「油を売ると成果が上がるのかどうか」などを検証するべきかもしれませんし、それを見極める目を持つ必要があるのかもしれません。
※あくまでも個人の見解です。
以前、先輩が油を売っていたところを見つかってしまい、上司に油を絞られてましたが、ガソリンに引火したように先輩の感情が爆発して会社を辞めてしまいました。
何が彼に火をつけてしまったのでしょうか。
やはりお題が油だけに…