泥舟さん日記です。
深く考えず、軽い気持ちでお読みください。
※文面は、サポーテストで再構成しております。あくまでもフィクションですので、ここに出てくる人物・会社・団体名は存在しません。「ノンフィクション風」ということでご理解いただければ。
「会社とはなんぞや?」と考え始めて数年間、様々な職種の方々に、その疑問に対する言葉を聞きかじりながらまとめております。
文章のみですので、それぞれで捉え方をしていただきたく、深く考えず軽い気持ちで想像力を働かしながらお読みください。
その⑦『それなりにリスペクトはするので、長いのだけは勘弁してください』の巻
6月
風薫る季節、夏の足音が聞こえてきたが、雑音も聞こえてくる。
出張中の部長代理として、営業部門を統括する取締役本部長が出席する月に一度の営業全体会議に参加した。
営業各部署のトップたちが顔を揃えることから、この会議が営業部門の中での最高峰だということは理解していた。
なので、「成績が落ちている営業部の今後の戦略」や「人事異動の影響についての議題が出た場合」など、初参加の身としては「どう意見を言えばいいのか・・・」と前日から想定問答をこっそり準備して、この会に臨もうと思った。
そして、なによりも会社の重要会議に参加できる自分に少しの喜びと、自部署の代表として「思い」をぶつける使命感が少なからずあった。
のであるが…
そもそも会議とは「関係者が集まって相談をし、物事を決定すること」の意。
すなわち、出席者が意見を出し合ってより良い方向にまとめていくことが会議の本質のひとつであって、各商品の昨年対比が「100越えてよかった」だとか「80だったのでダメだった」とか、営業部門トップで、経営にも携わる偉い方が、品目ひとつひとつについて一方的に「結果発表」を叫ぶ会ではない。
おそらくこの「結果発表会」をずっとこの会社では会議と呼んでいるのだろう。
それに、会議にいったい何時間かけているんだ…
各品目の昨対を叫ぶことなら、俺でも、新入社員でも、アルバイトの留学生でもできるだろう…
この「最高峰会議」を欠席する部長が、どうりでうれしそうにしていたわけだ…
これまで比較的右肩上がりの業績だった会社は、当然のことながら昨年度の実績が100%超えしている年度続いていたわけで、これといった「テコ入れの策」を何もしなくても……、それこそ「発表」するだけでよかったのだろう。
その名残からか、右肩下がりの斜陽になっても、右肩上がりだった頃を忘れられず、単に「発表」するだけで、斜陽になったからといってそこからの展開は全く考えられないのだろう。
忘れられないのか、そもそも考える機能がなかったのか…
特に、今の経営陣が現場で中心となっていたのは、それこそ右肩上がりで業績が伸びている時期であり、ある意味「何もしなくてもよかった」頃だろう。
「実績というのはいろんな意味で『情報』になるのであり、それを分析して、いろんな意見を出し合って『これからどうするか』を決定していかなければならないのではないか。それを会議と呼ぶのではないか。
と、心の中で呟きながら「結果発表数字羅列会議」は延々と2時間以上続き、途中で意識がなくなり、気がつけば終了していた。
帰りがけに他部署の部長に
「営業会議ってこんなものなんですか」と聞くと、「(偉い方の)1ヵ月に一度の晴れ舞台だからな」と皮肉を込めて言っていた。
そういえば、会の最後に営業担当重役の本部長はこう言ったのを思い出した。
「これからどうすればいいかは、キミたちで話し合いなさい」
そこでこんな思いが浮かんだ。
「あれ、それをするのはこの会議ではあるまいか・・・・・・・・?」
その後、不要な資料をシュレッダーにかけたとき、 満杯状態だったのか、表示されていたのが
「クズをお捨てください」
やけにまぶしく映った。
今回のわかったこと
「5年前から実績が昨対95%を続けるとすれば、5年前の実績と本年を比べると77%(0.95の5乗)になっていることに気づいてない方は意外と多い。なんとか100%以上を目指して、企業は成長し続けないといけないのだ」