泥舟さん日記㉕『沈没船にはお宝がいっぱい』~ノンフィクション風ビジネス血風録~

泥舟さん日記です。

深く考えず、軽い気持ちでお読みください。

※文面は、サポーテストで再構成しております。あくまでもフィクションですので、ここに出てくる人物・会社・団体名は存在しません。「ノンフィクション風」ということでご理解いただければ。

「会社とはなんぞや?」と考え始めて数年間、様々な職種の方々に、その疑問に対する言葉を聞きかじりながらまとめております。
文章のみですので、それぞれで捉え方をしていただきたく、深く考えず軽い気持ちで想像力を働かしながらお読みください。

~「泥舟日記」より~

その25「のれん部長とぬか先輩」

12月

先月、異動になった上司の後任にやってきた部長であるが
周囲から「定年前のお情け人事で部長に昇格された」と噂されている。

それが本当ならば
おそらく「その日」が来るまで何もしないでジーっとしているんだろうな…と部署の連中たちと話していた。

そんなある日のこと、
配送担当の新人社員が納品日を間違えてしまい大口顧客との間でトラブルが発生してしまったのである。

相手先の担当者に謝罪し、お互いの話し合いの中で相手の指定日より1日遅らせて納品することで了承を得たのだが、なぜか顧客側の奥の席にいる、すなわち「担当部署の偉い方」に伝わってしまい、非常にご立腹だとのこと。

このような場面の解決方法として、こちらもそれ相応の肩書の人間を派遣して謝りに行くのが一番だと経験で感じている。
それもこちらの差し出す「生贄」の肩書が重いほど解決がスムーズになるように思う。

「ミスをしたお前達が言うな」といわれそうだが、さして重要な商材でもなく、こちらもあちらも新人クラスに担当させるほどのどちらかというと「その他の類」の話である。

ミスしたことに関しては平謝りするしかないが「向こうのボスキャラが出馬するほどのことでもないのでは?」と周りを含めて、皆思っているのが正直なところだが。

おそらく、あちらの偉い方は相当「変な人」と推測される。

これまでならば、異動していった上司が率先して「トップ会談」に持ち込み、友好的解決に導いてくれていたのだが、もうその上司はいない・・・

では、今回は誰が行くのか。

相手との「肩書の釣り合い」を考えると、やはり新しい部長にお願いするしかない。

「部長、実はこのようなトラブルがありまして…」と告げると
「それは大変だな。ただ、そんなことも自分たちで解決できないのか。私の若い頃は相手がどんな偉い人でも単身で乗り込んでやりあったものだ」
と得意ゾーンに入って来たのか、昔話を語り始めた。

ひとしきり武勇伝が終わったあと
「で、同行してくれるのですか」と聞くと

「いそがしくて行く暇がない」とのこと。

まあ「やはり想定内の構想外」と期待などさらさらしていない自分を確認できただけでもよかった。

そして、部長の次の役職となると階級は相当離れているが
課長職である俺か、以前異動してきた俺より年上で、次々と引き継いだ案件を破壊していくことから、通称「モンスター」の先輩になるが

緊急を要するので
結構大騒ぎしている部署内に、何食わぬ顔で机に座っている彼にも声をかけたが
「そんなのはミスした人間だけで行かせるべきだ」とこちらも「想定内の自説」で案の定逃げられた。


「誰もいないとなると、消去法ならば俺か…」
予想はしていたが、出向くことを想像するだけでなかなかのめんどくささが立ち込めてくる。

「これからこういう処理も俺がやらないといけないんだろうな」というやるせなさのなか

「この部署の役に立たないダイオキシン濃度は相当高い」と改めてわかったことが救いだったと思ったがこれも想定内だった。


ちなみに
あちらの偉い方と対面し「なんでそちらの責任者が来ないのか」から始まり
ここでも「武勇伝」を笑顔で聞き、最高にムダな時間を過ごしたことは言うまでもない。


今回の一番わかったこと
「リサイクルもできない不要な物のポイ捨ては近隣の住人に迷惑がかかるので絶対にしてはいけないが、自分の周りから消えることを想像すると、たまにどうしようか迷ってしまうこともある」

2024年04月10日