「水は高い所から低い所に流れる」「水の低きに就くが如し」
これは、中国の古典からのフレーズだそうです。「おさまるところにおさまる」「なるようになる」という意味だと解釈していますが。
実際に「エネルギーの法則」上、水は高い所から低い所にしか向かいません。転じて、ビジネスもこの法則と同じよう現象が起きます。
例えば「納品価格」
納品先である顧客の要望に答えるために、仕入価格や販管費などを削り、自社の利益を最低限上乗せした「見積もり」をおこなっても、競合他社の価格が安ければ「御社は値段が高い」と指摘されます。
言われるだけならまだしも、見積り価格が少し高いだけでも「御社は暴利の会社だ」とか「信用していたのにぼったくられた」と、半ば罪を犯したかのようなレッテルを貼られてしまう屈辱を経験された方も少なくないのではないでしょうか。
「発注は高い納品価格から低い納品価格に流れる」
また、値段を営業努力で「最低限の見積もり価格」にしたとして、どうしても発注を取りたい競合他社との「チキンレース」によるダンピング合戦で、当初見込んでいた利益が吹っ飛んでしまった経験のある方も少なくないのではないでしょうか。
「泥仕合における自社の利益は、見込みよりも高い所から低い所に流れる」
顧客としても、同じような商品ならば、安値を実現させた納品業者から購入します。そうでなければ担当者が納品業者との「癒着」を疑われる可能性があります。コンプライアンス全盛の今ならば、それがたとえ噂の域だとしても、只事では済まないからです。
中小企業のマーケティングの基本は「顧客との関係性」といわれております。地縁・血縁や先代からの付き合い、仕事のしやすさ、もちつもたれつ、義理人情…など、顧客との「人間関係の濃さ」で取引関係は維持され、見直され、発掘されたりしてきました。
先ほどのコンプライアンス重視にくわえ、以前より「顧客が儲かっていない」状況もあいまって、ここ数年の取引を決定づけるのは「人間関係」から「価格重視」へと変わっていったのを経験された方も少なくないのではないでしょうか。
ならば、今後も続くと予想される「儲からない」状況への対応策として
①競合他社と納品価格の「協力関係」を築く、いわゆる「談合のようなもの(決して談合ではない)」をおこなう。(しかし、バレたり裏切られたり、新しい強力な競合先ができると脆い可能性も)
②他社と同じ土俵に立たない。比較されるのを避け独自路線を行く。⇒真似されない商品を開発する。(しかし、開発には費用と年月がかかります)
③開き直って、「価格競争上等」になるべく、泥沼下でも乗り切れるスキルを持つ。(しかし、タフな「心・技・体」が求められます)
などが挙げられます。
いずれにせよ、厳しい選択を迫られるのですが、特に「行き詰まり」を感じている方は
少なくとも、
「何かを変えなければ、顧客から見た自社の優先順位は、高い所から低い所に流されてしまう」
ってことになるのではないでしょうか
残念ながら、水が流れていくのと違い、「なるようにはならない」ということだけは確かなようです。
※あくまでも個人の主観です。
傷だらけになりながらも、上流を目指し這い上がっていく鮭のようになりたいものです。でもホントは流れの緩やかな下流でのんびり過ごしたい自分もいます。どっちがいいのかは人それぞれですが。。。